長方形のマンションの間取図を描いてみよう!
こんにちは!
50代シングル主婦のはぴもりです!
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プロフィール
私は主に紙媒体のデザインでイラストレーター、フォトショップを使う仕事をしてきましたが、業種により必要とされるスキルは全く違い、転職するたびに一から先輩方に教えていただきました。(転職多*泣)
中でも不動産広告の仕事では、スピード性や独特の表記方法、地図や間取図など、今まで知らなかったことを学ぶことができ、デザイン性が必要とされない部分を見極めることの重要さもわかりました。
間取図作成には専用のソフトが色々あると思いますが、広告原稿にするための間取図はイラストレーターでもカンタンにつくることができます。
手の遅い私でも慣れれば新築3階建40分、マンション20分、シングル向け賃貸15分くらいで描けるようになれました。
慣れればどなたでも描けるようになれます!
やり方は、千差万別だと思いますが、私が以前職場の先輩方に教えていただき、自分なりの改良を加えてきた方法をご説明します。
最初は広告で小さく縮小されても判別できる、簡略化された間取図の描き方について説明します。

間取図の原稿は・・・
不動産広告で間取図を作成する場合、売り出し物件(新築や中古)、又は賃貸で入居者を募集する物件になります。
広告主のお客様から物件資料や新築の場合は平面図をいただきます。
それが間取図の元原稿となります。
形式はPDF、JPG、エクセルが主です。
長年引き継がれ、修正されてきた手作りの間取図作成用aiデータダウンロード
私が先輩方から引き継ぎ、更に自分が使いやすいようにどんどん改造した間取図作成用のデータがあります。
イラレ編集可PDF プロ仕様【間取図作成中】ダウンロードはコチラ
ダウンロードしたPDFを、イラレで開けて再保存してください。
人の作ったものは使いづらいものです。あなたも自分が使いやすいよう、どんどん改良してください!
ご了承いただきたい点:手作りですので、完璧ではありません。また、無料でダウンロードした素材(感謝!)も含まれています。更に、私がどんどん改良しちゃうので、いつまでもこのままではありません。

レイヤーはこのようになっています。

下絵・線・文字に分れています。
下絵を配置しよう
レイヤーは下絵を選んでおきます。
原稿(物件資料)がPDF、JPGだった場合
デスクトップにある物件資料のファイルをイラストレーターに直接ドラックすることで配置できます。
原稿(物件資料)がエクセルだった場合
ファイルを開き、配置された間取図の画像をコピーしてイラストレーターにペースト。
更にマックだと、クイックルックとスクリーンショット(部分)でぐっと手順を減らすことができます。
クイックルックはPDF、JPG、エクセルにも対応しているので、閉じたままのファイルを選択してスペースキーを押すと、中身を簡易的に表示できます。(素晴らしい機能!)
そしてスクリーンショット(部分)で間取図原稿の部分だけ切り取ります。方法は、シフト+コマンド+4を押し、ポインタが十字の形に変わりますので必要な画像をドラックして切り取ります。
何もしなくてもデスクトップに「スクリーンショット 2018-10-21 15.03.09」などという名前のファイルが出現します。(素晴らしい機能!)
その画像をイラストレーターにドラックするだけなので5秒で配置できます!
この機能のおかげで仕事がどんなにスムーズか・・・私がマック好きな理由のうちのひとつです。作業を素早く行う必要がある時、環境は非常に大切です。自分が慣れ親しんで、無意識に操作できるようになった時、最大のパフォーマンスが引き出せます。
なので、パソコンが変わると私は結構どんくさいです。もたもたしてしまいます。特にウィンドウズは・・・(泣)
次に、物件資料全体を配置した場合は、間取図部分のみでクリッピングマスクをかけます。

縦・横を決めます。南を下にした方がいい場合、バルコニーを下にした方がいい場合、レイアウト上縦長が都合が良かったり、横長が都合が良かったりしますので、どの向きで描くか決め、下絵の方向を変えます。
下絵のサイズを調整しよう
下絵のサイズを調整します。縦横比率は固定です。
和室がある場合はカンタンです。イラストレーターのマス(グリット)2つ分が畳1枚になるよう、縮小します。縦横比率を変えてしまわないよう、注意です。
和室がない場合は、トイレのサイズや洋室の帖数などを見ながら、こんなもんかな?と縮小します。(テキトーですが、慣れれば大丈夫!)

逆に最初から縦横比率が変な原稿は、ここで正常に戻します。
サイズを適正にすることにより、イラレ内に準備されている各パーツがジャストサイズになります。
下絵を配置する場所は、パーツのすぐ横にします。パーツのコピーが楽だからです。
配置できたら、下絵のレイヤーをロックします。
いよいよ間取図を描こう
描き始める前に必ずすることは、ツールボックスの拡大・縮小のオプションで、「線幅と効果を拡大・縮小」のチェックをはずすことです。
これをすることで、作成中にパーツを拡大・縮小した時にケイの太さがバラバラになるのを防ぎます。

これは変形からも変更できます。

1.壁
壁の外周を1Ptのケイで描きます。
下絵の真上にある太さ1Ptの長方形(私の好みでB90%になっています)を選択し、作業を進めます。作業するのは真ん中の「図」というレイヤーです。
長方形で外周を描きます。それから室内の壁もペンツールで直線を描きます。開口部は後から配置するので、気にせず壁を設置します。下絵を非表示にしたら、こんな感じです。

2.バルコニー
次にバルコニーを同じB100%、1ptのケイで描きます。玄関の土間と室内の境も一緒に描きます。(わかりやすいよう下絵を非表示にしてあります)

バルコニーと玄関の境のケイを選択し、メニュー—オブジェクト—パス—パスのアウトラインでアウトライン化します。線0.2pt、塗り白に指定します。これはツールバーのスポイドで右にある建具パーツのどれかをクリックすれば楽です。
更にそのまま再背面に送るをしておくとベストです。

3.建具の設置
下絵を見ながら、建具を置いていきます。壁のせいで下絵がよく見えないときは、レイヤーで線を一時的に非表示にしながら作業します。
同じタイプの建具は一度に設置した方が楽です。右のパーツをコピーしてペーストし、必要に応じて回転・リフレクトで向きを合わせます。

4.設備を設置
次にキッチン、風呂、洗面、トイレ、畳などの設備を設置します。キッチン、風呂、洗面はサイズが様々なので、原稿に合わせて加工します。
ここまで完了したら、いったん図だけでグループにします。

5.文字を配置
グループをかけたら左側の文字の横に移動します。
わざわざ移動するなら文字もすぐ横に配置しておけばいいんでない?と思われるかもしれませんが、戸建で3階建、4階建など大きめの物件もありますので、そのため左右の幅をとっております。
左の文字をコピーしながら配置します。
原稿に方位があったらこれも配置します。不動産物件にとって方位は重要です。陽当りなど生活環境を推測する指標になるからです。

文字は図とは違うレイヤーにあります。文字+方位でグループにします。
この文字は、実際に使用するとき縮小されても判別できるように、大きめのものが準備されています。
6.色をつけます

データには部屋ごとの色分けが準備されています。これは自由に変えていただいてOKです。スウォッチに色を登録して使いたい方は、それでもOK!
先に選択ツールで、これから使いたい色を選択します。それから部屋の上に長方形を作成し、背面に送ります。でこぼこの形の時は、長方形を何個か使います。
コツは、小さい面積から順にやることです。1.収納、2.水廻りと番号をつけてある順番にやるといいでしょう。

これで全体にグループをかけます。段階的にグループをかけるのは、訂正をスムーズに行うためです。
これで完成です。この後拡大縮小を行う前に、必ず線を拡大・縮小するにチェックを入れてください。
